それは、ちょっと遅めのお昼御飯を食べた後のことだった。
「おかーさぁん! おかーさぁん!」
 家事が一段落ついて、ソファーに腰掛け読みかけの本に目を通していたわたしは、
  聴きなれたかわいい声を耳にして、読んでいた本から目を上げた。
「あら、どうしたのゆかり?」
「おかーさん、遊ぼ?」
「そうね、仕事も片付いたしいいよ。何して遊ぼっか?」
 私が言うと、ゆかりは顔いっぱいに期待を膨らまして言った。
「わたし、おかーさんの子供の頃の話が聞きたい!」
「あらあら、またなの? よく飽きないわね」
「だってわたし、おかーさんとおとーさんの話が大好きだもん! ねぇ、おかーさんお願い!」
「はいはい。それじゃ今日は、とっても素敵なお話をしてあげようかな」
「えっ!? なになに!」
「お母さんが、浩之ちゃんを好きになった時の話だよ」
「うわぁ、聞きたい聞きたい!」
 ――それじゃあ。
 そう言って、わたし――藤田あかりは話し始めた。
 あの日、あの時のかくれんぼの話を。


 ToHeart ~Long,Long Ago~ あの日あの時の「かく恋慕」


「――むかしむかし、ある所に、神岸あかりちゃんという、ちょっと泣き虫の可愛らしい女の子がいました」
「おかーさん、自分のこと可愛らしいなんて変だよ?」
「……ゆかり、黙って聞いててね」

「――あかりちゃんは毎日困っていました。どうしてでしょうか? 
 それは、あかりちゃんがいつも、いじめられていたからです。
 あかりちゃんの家のそばには、一人の男の子が住んでいたのです。
 その子の名前は、藤田浩之くん。「おとーさんだ!」
 そしてその子が、いつもあかりちゃんをいじめていたのです。「えー、おとーさんっておかーさんのこといじめてたの?」
 そうです。でも、近くの子供たちは、いつも浩之ちゃんと遊んでいたので、
 あかりちゃんも遊ぶ時は、必ず浩之ちゃんとも遊ばなければ いけなかったのです。


 その日も、あかりちゃんは浩之ちゃんに呼び出されていました。
「おかーさん、行ってきまーす!」
「車に気をつけるのよー」
 台所で晩御飯の支度をしていたお母さんに声をかけ、あかりちゃんは外へ走って行きました。
 空は雲一つ無く、春のやわらかい日差しがあかりちゃんを包み込んでくれていました。
 なんだか嬉しい気持ちになったあかりちゃんは、ウキウキした気持ちで公園へと向かいました。
 ――――ところが……。
「おい、あかり!」
「あ……ひろゆきちゃん……」
 公園まであと曲がり角一つ分のところで、あかりちゃんは声をかけられました。
 そしてその男の子は、言うまでも無く浩之ちゃんだったのです。
 まさかこんな所で会うとは思ってなかったあかりちゃんは、思わず身をすくませてしまいました。
「……んだよ、その顔は? 俺がここにいたら悪ぃのかよ」
「そ、そんなことないよぅ」
「へっ、まぁいいや。急ぐぞ、もうみんな待ってんだよ」
 そう言うと、浩之ちゃんは強引にあかりちゃんの右手を掴み、走り出してしまいました。
「あ…! 待ってよひろゆきちゃん!」
 あかりちゃんは慌てて抗議しましたが、浩之ちゃんは構わずに走り続けました。
 一分も経たない内に公園に着きましたが、あかりちゃんはもう、へとへとに疲れてしまいました。
「浩之くん、あかりちゃん、こんにちは」 
「おー雅史、それにみんな、待たせたな」
「……ふぅ……ふぅ……。こ、こんにちは、まさしちゃん」
 疲れきった様子のあかりちゃんを見て、その頃から2人の一番の友達だった雅史ちゃんは、苦笑いです。
「よっしゃ、とりあえずいつものメンバーが揃ったことだし、なんかして遊ぼうぜ!」
「今日は何にする?」
 友達の一人がそう聞くと、浩之ちゃんは含みのある笑いを浮かべて言いました。
「かくれんぼなんてどうだ? 最近やってないしよ」
「うん、いいね」
 すぐに雅史ちゃんも賛成し、あかりちゃんは勿論、他の子供たちも賛成したので、その日はかくれんぼをすることになりました。
「んじゃ最初は俺が鬼だ。おらみんな隠れろー。いーち、にー……」
「うわぁひろゆきちゃん、数えるの早すぎるよぅ!」
 しばらくの間は、何事も無くみんなで楽しく遊んでいましたが、
 あかりちゃんが3回目の鬼になった時、かねてから企んでいたことを、浩之ちゃんが実行に移したのです。
「おい、みんなちょっと来いよ」              「いーち、にぃーい、さぁーん……」
「? なに、浩之くん」
「なんか面白いことでも考えついたの?」
 こんないたずらっ子の目をした時の浩之くんは、必ずみんなの興味を引くことを言ってくれます。
 だからみんな、わくわくした表情で浩之ちゃんの次の言葉を待ちました。
「このままあかりを置いて、みんなで帰っちまおうぜ」    「しぃーち、はぁーち、きゅーう……」
「え……それはちょっとひどくない?」
「ばぁーか、相手はあかりだろ? きっとすぐ、諦めて帰っちまうよ」
「いいね、そうしようぜ」
「俺新しいゲーム買ってもらったんだ!」
「……いいのかなぁ?」
 雅史ちゃんは最後まで迷っていましたが、楽しそうなみんなに水を差すことも出来ず、結局は同意してしまいました。
 そして…………。
「――よんじゅうきゅう、ごじゅう!」
 数え終わったあかりちゃんは、さっそくみんなを探し始めました。ところが、誰も見つかりません。
「……あれぇ? みんなどこに隠れちゃったんだろぅ」
 あかりちゃんはしばらく探し続けました。茂みの中、おトイレの裏、滑り台の影……。でも、みんなは見つかりませんでした。
 最初は「みんな隠れるの上手いなぁ」くらいに思っていたあかりちゃんでしたが、そのうち心細くなってきてしまいました。
「……ひろゆきちゃーん、まさしちゃーん……みんなどこにいるのぉ……?」
 半べそをかきながら、あかりちゃんはみんなを探し続けました。
 でも、見つかるわけがありません。みんな帰ってしまっていたのですから。
 やがて、あかりちゃんは木の上を探し始めました。
 だけど、もともと運動が得意ではないあかりちゃんです。
 あまり高い所まで上ることも出来ず、木から落ちてしまいました。
 膝をちょっぴり擦り剥いて、とうとうあかりちゃんは泣き出してしまいました。
「ふぇっ……ひ、ひろゆきちゃーん、まさしちゃーん、みんなぁー……! もう出て来てよぅ、降参するから!」
 何度も探した場所を往復しながら、あかりちゃんは泣き続けました。
「ふえぇぇぇぇぇぇん……、ひろゆきちゃーん……」
 もう日も傾き、空が真っ赤に染まり、あたりも夕焼け色に包まれた頃でした。
 泣き続けていたあかりちゃんは、小さな音と共に、自分の方に伸びていた子供の影に気付きました。
「あ…………ひろゆきちゃん!」
 影をたどっていくと、ずっと探していた人がそこにいました。
 あかりちゃんは安心と嬉しさが入り混じった、涙でぐしゃぐしゃになった顔一杯に笑顔を浮かべて、
「おーっ、ここだ」と自分に手を振ってくる浩之ちゃんの所に駆け寄り、言いました。
「ひろゆきちゃん、み〜つけたっ!」
 ようやく見つけた浩之ちゃんは、なんだか辛そうな顔をしていました。
 そして、その手を見たあかりちゃんは、とても驚いてしまいました。
「……ひろゆきちゃん、どうしたの? あっ、血が出てるよっ!? どうしたの!?」
「ちょ、ちょっとな……」
 聞かれた浩之ちゃんは、ばつの悪い顔で答えをはぐらかしました。
 実は浩之ちゃんは、あの後ふと、あかりちゃんのことが気になって、公園に戻ってきたのでした。
 そこで、泣きじゃくるあかりちゃんの姿を見て、とっても悪いことをした気分になったのです。
 そして、自分のことが許せなくて木を殴りつけて……手の傷はその時に出来たものだったのです。
「どうしたの!? い、いたいっ!? いたいっ!?」
「へーき、へーき。なんともないって!」
 自分の方がもっと寂しい思いをしたのにもかかわらず、浩之ちゃんの心配ばかりしてくるあかりちゃんに、
 浩之ちゃんもちょっとだけ、泣いてしまいました。

 水道で手を洗って、血と汚れを落とした浩之ちゃんとあかりちゃんは、ベンチに座って寄り添っていました。
「……あかり」
「? なに、ひろゆきちゃん」
「すまねぇ、実は今日のかくれんぼ、みんなでお前を置いて帰っちまったんだ」
「え……」
 それを聞いて、あかりちゃんはちょっとだけ、悲しそうな表情をしました。
 でも、またすぐに笑顔に戻ると、暗い顔をしている浩之ちゃんの方を向いて言いました。
「でも、ひろゆきちゃん戻ってきてくれたよ」
「……………………」
 それを聞いて、浩之ちゃんはなんとも複雑な顔になりました。
「あかり……今日のことを考えたのは……」
「あかりちゃん」
 何かを思い切って言おうとした浩之ちゃんの声は、他の男の子の声で遮られました。
「まさしちゃん?」
「雅史……」
 そこにいたのは、他の子と同じように家に帰ったはずの雅史ちゃんでした。
「ごめん、あかりちゃん。あかりちゃんのこと置いて帰っちゃって」
「まさしちゃん……」
 雅史ちゃんは、本当に申し訳なさそうな顔をしていました。
 それがなんだか、とても嬉しくて、ああ、まさしちゃんも自分のことを心配してくれてたんだな、そう思って……。
「もういいよ、ひろゆきちゃんもまさしちゃんも、ちゃんと来てくれたんだもん」
 あかりちゃんは素直にそう言いました。
 と、そこであかりちゃんは、雅史ちゃんの目が少し潤んでいて、ほっぺたが少し腫れていることに気がつきました。
「まさしちゃん、どうしたの」
「ああ、気にしないでいいよあかりちゃん、あたしが一発ひっぱたいてやっただけだから」
 突然聞こえたその声に、あかりちゃんはちょっと驚きましたが、すぐにその声に聞き覚えがあることに気付きました。
「千絵美さん……」
「やっほ〜ユッキー」
 浩之ちゃんの呟くような声に、雅史ちゃんのお姉さんである佐藤千絵美さんは、軽く手を上げて答えました。
「ちえみおねえちゃん、どうしてまさしちゃんを叩いたの?」
「ん……このクソ真面目な弟が真剣に悩んだ顔して頼んできたからね」
「まさしちゃん……なんで?」
 泣きそうな顔で言うあかりちゃんから目をそらして、雅史ちゃんは言いました。
「……悪い事をしちゃったって、ちゃんと反省したかったから……」
 小さい声で、消え入るように呟いた雅史ちゃんの気持ちが浩之ちゃんには痛いほどよくわかり、
 浩之ちゃんは思わず千絵美さんの腕を掴んでいました。
「千絵美さん!」
「ん? なんだいユッキー」
「俺も叩いてください」
「ひ、ひろゆきちゃん!?」
「……どうして?」
「多分、雅史と同じです」
「そか」
 ぎゅっと唇を噛んで、辛そうにしている浩之ちゃんを優しげな瞳で見返して、千絵美さんは頷きました。
「やめて、ちえみおねえちゃん! ひろゆきちゃんは悪くないのっ!」
 そう言ってしがみついてくるあかりちゃんの頭を、千絵美さんは優しくなでて……

 ぱんっ!

「!!」
 あかりちゃんがちょっと力を緩めた隙に、浩之ちゃんの頬を叩きました。そして真面目な表情になると言いました。
「雅史、浩之、子供を叩くってのはね、これで結構辛いもんなんだ。
 だけどあんた達が望むのなら、あたしはいくらでも手を貸して上げる。
 だから、もっと自分が納得できる行動をしなさい」
『……はい!』
 2人の返事に満足げに頷くと、千絵美さんは泣き出してしまったあかりちゃんをなだめ始めました。
「ぃっく……ふぇ……た、叩かないでって言ったのにぃ……ちえみおねえちゃんのばかぁ……!」
「あかりちゃん、あなたは本当に優しい子だね。でもね、男の子ってのはね、いやさ女の子だって、自分が間違ったことをしてしまった時や、どうしても自分のことが許せない時には、無性に誰かに叱ってもらいたくなる時があるんだ。
 そんな時にあたしみたいなでしゃばりがこうして背中を押してやると、そいつはもっと素敵な奴になることができる。
 だから、あの2人の気持ちもわかってやって」
「…………うん」
「よし、いい子だ」
 泣きながらも必死に千絵美さんの話を聴いて頷いたあかりちゃんを、千絵美さんは笑顔で抱きしめました。
 そして、浩之ちゃんと雅史ちゃんの方に振り向くと、明るい声で言いました。
「さて、帰ろうか悪ガキ共!」

 帰り道、千絵美さんと雅史ちゃんが前を歩く後ろで、浩之ちゃんはさりげなくあかりちゃんと手をつないでいました。
 あかりちゃんはなんだかくすぐったい気持ちと一緒に、浩之ちゃんの手を握り返していました。
 その中で、何故だかこれまで怖いと感じていた浩之ちゃんのことを、全く怖いと思わなくなっていました。
 迎えにきてくれた浩之ちゃん。
 後悔していた浩之ちゃん。
 そして、今ここで手をつないでくれている浩之ちゃん。
 ――――ああ、気付かなかった。
 道で強引に自分の右隣に来たのは、わたしを車の通る所から離してくれていたんだ。
 足の速い浩之ちゃんは、わたしを無理矢理走らせているようで、わたしがついていける速さで走ってくれていたんだ。
 わたしの通り道で待っていたのは、誰よりもわたしのことを考えてくれていたからだったんだ。
 浩之ちゃんは、こんなにも優しくて、不器用で、素敵な子だったんだ。
「えへへ……」
「な、なんだよ……」
 にっこりと微笑むあかりちゃんに、浩之ちゃんは戸惑いながらもいつもの目つきの悪い視線を向けてきます。
 けど、もうあかりちゃんはその目を怖がりませんでした。だって、それはとても優しい子の目なのですから。
「ひろゆきちゃん、だ〜い好き♪」
「っ…………!!!!」
 予想に反して向けられたあかりちゃんの天使の笑顔に、浩之ちゃんはそれを直視することが出来なくなってしまいました。
 よく見ると、そんな浩之ちゃんがおかしくて、雅史ちゃんも千絵美さんも肩を震わせています。
 恥ずかしくなった浩之ちゃんは、わざとらしく話を逸らしました。
「あー……雅史」
「くくっ……なに、浩之くん?」
「笑ってんじゃねぇよ。まぁいいや、お前今日から、俺のこと『くん』付けで呼ぶな」
「え? どうしたのいきなり」
「……戻って来てくれてさんきゅ。おんなじ痛みもけーけんしたし、今日から俺とお前は『親友』だ!」
「ははっ、相変わらずの生意気ぶりだねユッキー! ほら雅史、ユッキーもああ言ってることだし、試しに呼んでみなよ」
 突然の浩之ちゃんの言葉にちょっと戸惑ってしまった雅史ちゃんでしたが、千絵美さんがそう言うと、ちょっと照れながら頷きました。
「わかったよ……浩之」
「うむ、『親友』な響きだ」
 なんか満足げな浩之ちゃんの様子がおかしくて、3人とも笑いだしました。
 それにつられて浩之ちゃんも笑い出して――――
 
 ――――4人は優しい気持ちに包まれたまま、家に帰ってゆきました。めでたしめでたし」
「はぅぅぅぅぅ……す、素晴らしいお話でしたぁ!」
「ってぇ! ま、マルチちゃん、いつからいたの!?」
「えとね、昔のおかーさんがオニになったくらいからだよ」
「うぅ……これまでかくれんぼとは熊の子供が一等賞でみんな喜ぶ力こぶなものだとばかり思ってましたぁ!
 そ、そんな自分が恥ずかしいですぅ!」
 ……ま、マルチちゃんってば……。
「いや……それは確かになんもかんも違うと思うけど」
「でも、昔のおとーさんっていじめっ子だったんだね。なんかいめーじ違うなぁ」
「ふふふ、そんなことないのよ。だって、おとーさんは典型的な、好きな子に意地悪したくなっちゃう男の子だったんだから」
『あ……』
「え?」 
 突然、ゆかりとマルチちゃんが驚いたような顔になってわたしを、いや、わたしの後ろを見た。
 わたしは気になって、振り向こうとしたんだけれど、出来なかった。
 ――――何故なら。
「くぉらあかり、だーれが典型的な男の子だって?」
 後ろにこっそりと忍び寄ってきていた浩之ちゃんに、ほっぺたをつねられてしまっていたから。
 あちゃーしまった、今日は浩之ちゃんお昼上がりって言ってたんだっけ。
「あぅぅぅぅぅぅぅ……。ひ、浩之ちゃん痛いよぅ」
「ばぁか、自業自得ってやつだ。
 ったく、しょうがねぇなぁ。
 いたいけなゆかりやマルチに有る事有る事吹き込みやがって」
「『有る事有る事』って、普通『有る事無い事』じゃないんですか、浩之さん?」
「…あー、まぁ嘘は言ってねぇからな」
「だったら離してよぅ。いたたたた……」
 とは言っても、実際はあまり痛くない。
 浩之ちゃんが本当に痛いことをわたしにするわけないもんね♪ 
 ――――と、
「ひろゆきちゃん、お帰りなさい!!」
 それまで言葉を発していなかったゆかりが、突然そう言った。
 …………あ、浩之ちゃん固まってる。ふふふ、まだ慣れてないんだ。
「ゆ、ゆかりぃ……。
 いい加減その呼び方はなんとかならないか? 
 は、恥ずかしくってよ……」
「えー。でも、おかーさんにとってひろゆきちゃんはひろゆきちゃんなんだから、わたしにとってもひろゆきちゃんはひろゆきちゃんでこれからもずっとひろゆきちゃんだもん」
「あぁぁぁぁわかったわかった!! 
 俺が悪かったから連呼しないでくれぇ!」
「あははは、浩之さんってゆかりちゃんにも尻にしかれてますね。
 この際私も浩之ちゃんって呼んでもいいでしょうか?」
「……マルチ、お前1週間『なでなで』抜きな」
「はわわわわわすみませぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!
 謝りますからどうか許して下さいぃぃぃっっっ!!」
 そんな浩之ちゃんとマルチちゃんの様子がおかしくて、わたしもゆかりもくすくす笑ってしまった。

 あの日あの時のかくれんぼから始まった、あなたとわたしの恋物語。
 さてさて明日は、どんな話を聞かせてあげようかな♪

 ――――To another Heart......

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